年々縮小する国内二輪マーケットにおいて、久々のスマッシュヒットを記録しているZ900RS/Z900RS Cafe。
2018年にはカワサキが小型二輪車カテゴリの新車販売で今世紀初の1位となり、その快調さがうかがえます。
自称バイク好き、しかも人とかぶるのが嫌いな僕が、Z900RS Cafeを愛車に選んだ理由をお話したいと思います。
参考になるかは解りませんが、
こんな考え方もあるんだね、程度に読んでいただければ幸いです。
バイクライフの振り返り
まずは、私とバイクの付き合いの歴史を振り返ります。
大学生の時、友人の影響でバイクにハマり、免許を取る前にバイクを買ってしまったのが私のバイクライフの始まりでした。
最初に買ったのはCB400SF。
いわゆるV-TECHのついた最近のモデルではなく、Ver.Sという当時でも球数の少ないモデルでした。
Honda 50周年記念仕様ということで、アイボリーの車体に赤いレーシングストライプが印象的で、見た瞬間に一目ぼれしたのを今でも鮮明に覚えています。
当時住んでいた神戸のレッドバロンで、「走行距離不明」のいかにもな個体でした。
(いま思えばよく買ったなと感心します)
納車してからというものの、毎日のようにバイクを乗り回しました。
運動神経がよろしくないのでライディングテクニックはお察しですが、
六甲の峠道からツーリングまで、安全運転をモットーに年間30,000kmのペースで走りまくっていました。
・愛車遍歴
そこからはバイク的な視野も広がり、いろいろなバイクを乗り継ぐことになります。
Honda CB400SF Ver.S (98年式)
→Honda CB750 (08年式)
→HD XL1200 (14年式)
→TRIUMPH ボンネビルT100 (12年式)
→Buell XB12Scg (09年式)
→HD FXDB (11年式)
→Kawasaki Z900RS Cafe (19年式)
バイクに乗り始めて丸7年経ちました。
一般的には乗り換え頻度が高めでしょうか?
今までバイクで車検を迎えたことがないので、そのくらいのイメージです。
かくして趣味性の高いバイク特有の「クセ」に魅了され、見事に"バイク"が私の趣味になったのです。
Z900RSを愛車に決めた3つの理由
①バイクに乗ることを純粋に楽しみたかった
"バイク"を趣味とする人には、大きく4パターンの付き合い方に分類できると思っています。
1. 乗ること (ツーリング、街乗り)
問答無用、バイクに乗っている時間が好き、というタイプです。
2. 乗ること (サーキット、オフロード)
サーキットやオフロードコースを走ったり、レースに出たりする人
3. いじること
整備の知識や経験があり、カスタムバイクを自らの手で作り上げる人
4. つるむこと
バイク乗りの仲間と集い、喋ったり情報交換したりする人
恐らく、バイク好きの人は上記4つのすべての要素を、それぞれの人特有の比率で持ち合わせていると思います。
私の場合は、
1. 乗ること (ツーリング、街乗り) 80%
2. 乗ること (サーキット) 0%
3. いじること 5%
4. つるむこと 15%
といった感じです。
サーキットやオフロードだけは、運動神経の悪さもあり本能的に気持ちが向きません。
(レース観戦は大好きです。8耐も毎年見に行きます。)
ところが、どこかのタイミングから、
「バイクに乗っている瞬間の楽しさ」よりも
「バイクに乗っている自分がどう見られているか」を
気にしてしまうようになっていました。
初心者っぽいバイクに乗りながら「趣味はバイクです!」と言いにくい
人と被らないバイクに乗りたい
などを気にし、バイクに乗っている瞬間を純粋に楽しむことができなくなってしまっていたのが事実です。
重たいバイクを駐輪場から出し、行きも帰りも渋滞にまみれて…
というのに疲れ、「今週末はバイクに乗るぞ」というのが自らへの課題のようになってしまいました。
そんな中、学生時代に目的地もなく夜な夜な走りまわっていた自分を取り戻すべく
乗り換えを検討していた時に出会ったのがZ900RSでした。
試乗した瞬間、そのエンジンフィーリングの懐かしさとちょうどいいサイズ感、肩肘張らないそのスタイルにビビっときたのです。
②気がかりな要素とサヨナラしたかった
癖のある、玄人好みのバイクは往々にして故障がつきものです。
新車で買って3年保証がついていたXL1200Xでさえ、数々の故障や不具合が続きました。
幸いすべて保証で直せたのでお金はかかりませんでしたが、
その後に乗ったBuellやハーレーダイナは、エンジンをかけるたびに
「ちゃんとかかるかな…」といった不安が頭をよぎり、
ツーリング中も「止まったりしないかな…」と常にどこかで考えてしまうのが実際は私にとってストレスだったようです。
一方で国産のZ900RSは、新車で買うと通常は2年間、カワサキプラザ店で購入すると3年間のメーカー保証がつきます。
この安心感が、私の背中を大きく押してくれました。
でもカワサキじゃん!という声も実際は聞こえましたが、(失礼)
輸入車を乗り継いだ身からすると「国内メーカー製品」というだけでこれ以上ない安心感を覚えるのです。
③大きすぎないバイクに乗りたかった
"排気量によるマウンティング"ほどくだらない価値観はないと思う私ですが、
趣味性のあるバイクを乗り継ぐと知らず知らずのうちに排気量は拡大傾向になるようです。
排気量が大きくなると、一般的には車体もその分大きくなります。
神戸にいた頃はそれでも全く問題なかったのですが、東京に引っ越してきて私は衝撃を受けました。
なにせ交通量が多くそこらじゅうで渋滞しているし、
バイクですり抜けられる道路の余裕もないし、
車線も狭すぎて車と車の間が通れない。
関西ではR171の一部がそんな感じで修行区間でしたが、
東京はほぼすべての道路が修行です。
ハーレーのダイナでは到底すり抜けなんてできず、
日の出前に出発しないとまだやっと関東を抜け出しただけなのにもうお昼…なんてことになってしまいます。
そこで私のバイク選びは、「大きくないバイク」というのが条件になりました。
具体的には、排気量1,000cc以下。
このくらいに収めれば、サイズ感も恐らく問題ないでしょう。
Z900RSはいわゆる普通のネイキッドサイズなので、この問題もなんなくクリアしていたのです。
丸いミラーがカツンと当たるかも知れないけれど、その時は小ぶりなミラーに交換しましょう。
Z1/Z2への憧れ
全くありません。笑
むしろ、昔のバイクには全く詳しくないのでピンとこないというのが正直なところです。
平成に変わってまもなく生まれ、まだ20代の私から見ると、
Z900RS Cafeの見た目と緑のカラー/白いストライプがとても愛らしく思えて
実物を見たら一目ぼれに近い形で吸い込まれてしまったのです。
Z900RS STDの方には不思議と心がそそられず、
特にカフェレーサーが好きなわけでもないのに「Cafe」に決めました。
「人と被りまくる」という懸念については、私自身が特にオフ会などに参加するタイプでもないので問題ないかなという判断です。
(番外編) 迷ったバイクとやめた理由
最終的にはZ900RS Caféに決めたわけですが、いくつか迷ったバイクを番外編でご紹介します。
ホンダ CB650R
The 丁度良いサイズ感。
デザイン、価格ともにとても非常に魅力的でした。あと、ホンダという謎の安心感。
同系統のデザインコンセプトのCB1000Rと並んでいるところを見たときに、
車格の違いが露骨にわかってしまったのでもう少し大きくても良いかなということで断念。
650ccの直4で95psを発揮するエンジンは、一度乗ってみたいです。絶対気持ち良いですよね。
ホンダ CB1000R
じゃあ大きい方の1000Rはどうだ、ということで候補に入りました。
実際に丸一日乗ってみるとかなりのストファイポジションで、
ツーリングや街乗りでゆっくり走るのには少し向いてないかなということで断念しています。
デザインは最高にかっこいいです。一部のプラスチックの安っぽさを除けば…。
乗ったときの感想はこちら
BMW R1200GS (現R1250GS)
意外と思われるかも知れませんが、最後まで迷ったのがこれです。
会社の先輩が乗っていて、図体の割に足つきの不安が全くなくて一気に候補にランクインしました。
オーナーの方々が口をそろえて「GSに乗ると日本が狭く感じる」と仰るのもとても心惹かれました。
遠くまでまったりツーリングをしたい私にとっては、これ以上ない相棒じゃないか、と。
街中のすり抜けやすさと、維持するうえでの安心感という面で、結果的には落選しています。
(値段が大きく違うじゃないか!という声を頂きそうですが、ローンで買う予定だったのでトータルの金額はあまり気にしていませんでした。)
まとめ
つらつらと書いてきましたが、結果的にZ900RS Caféの選択には満足しています。
まだ納車したばかりなので、これから気付いたことやツーリングの記録、インプレッション、僕なりのレビューなんかも共有していけたらと思います。
お付き合い頂き、ありがとうございました!