今回は、ホンダが2018年7月にフルモデルチェンジし発売した「フォルツァ」に乗る機会があったので、実際に乗ってみたレビューをお届けします。
Prat1としては、フォルツァの市場での位置付けと、収納についてを見てみましょう。
YAMAHAとの一騎打ち
そもそもフォルツァが属する250ccスクーターカテゴリは、数年前までは各社がしのぎを削る激戦カテゴリでした。
ホンダはフォルツァ、フュージョン。ヤマハはマジェスティ。スズキはスカイウェイブ。
国産メーカーが、ブームにあやかるように新製品を発売したのです。
ところが、150ccスクーターの登場で市場が大きく変わりました。
ホンダのPCX、ヤマハのN-MAXなどの発売タイミングで、各メーカーがアジア市場で流行っている150ccモデルを排気量変更せず日本市場に導入するようになりました。
従来から並行輸入などで固定の人気がありましたので自然な流れかもしれませんが、
通勤には高速道路やバイパスも走れて、本体価格、維持費も安い150ccの方が分があります。
よって、最近の250ccは通勤よりも、どちらかと言えば「ツーリングユーズ」に適した仕様であることが求められていると言えます。
現在このカテゴリの国産車は、事実上HondaとYAMAHAの一騎打ちの状況です。
2018年1月に、YAMAHAは「X-MAX」の発売で先陣を切りました。
追って同年7月、発売となったのが今回ご紹介するForzaになります。
流麗なデザインで個性を出す
YAMAHAのX-MAXは、筋肉質なデザインで走りの力強さをユーザーにアピールし、大きなヒットモデルとなりました。
ふと気づくとX-MAXを街中で見るようになりました。
このX-MAXに、真っ向から勝負を挑むのが今回のHonda FORZAになります。
デザインと質感
ヤマハのX-MAXが「筋肉質」で「タフ」なイメージなのに対して、ホンダのフォルツァは「クール」な印象を受けるデザインです。
「パールホライゾンホワイト」というカラー名称なのですが、
ホワイトよりも青の方が目に入りますね。
白い部分はツヤありの塗装ですが、青い部分はマットなサラサラした表面処理になっています。
この写真を見ていただくと、質感の差がお分かりいただけると思います。
白はツヤっと、青はスベッと。コントラストが良い感じです。
エンブレムは高級感のある、ブラックの立体仕様ですね。
先代のフォルツァSiというモデルと同じくタイ生産とのことですが、全体的な質感は非常に高いです。
私が特に良いと思ったのは、シートの質感です。
黒い部分はサラサラした質感の表皮。
グレーの部分は滑り止めが効いたようなザラザラした記事になっています。
乱れのない縫い目で処理されていて、見た目にも美しいシートですね。
ただ、グレーの部分は見るからに汚れで黒ずんできそうですから、こまめな清掃が必須にはなりますが…。
質感が高いのは良いけども
高級感のあるシートですが、シートの幅が広すぎて、足つきが非常に悪いです。
上から見た写真ですが、前方に向かって多少絞り込まれてはいるものの、
車両の幅もそこそこあるので168cmの私でもシート最先端に座ってようやく両足がつくかどうか。
走り出してしまえば問題ないと言えばそれまでですが、通勤用途も考えると足つきの悪さは不安要素です。
またがった後の足つきは不安ありですが、「またがる」という動作そのものは足元の空間が綺麗にえぐられたデザインなので、靴がボディに当たって傷だらけ…なんてことにもなりにくいのでご安心ください。
シート下収納は優秀そのもの
続いてスクーターにとって生命線とも言える収納を見てみましょう。
足つきの悪いシートのおかげと言っては何ですが、シート下の空間は非常に広いです。
公式サイトの説明では、例によって「フルフェイスヘルメットが2個収納可能」と書いてありますが、そこは期待しないようにしましょう。
整流板がついたようなヘルメットや、インカムなんかが付いているヘルメットも確実に入りません。
ですが、容量はしっかりありますので通常使用の範疇では不便しないのかなと思います。
逆サイドからシート下収納を見てみましょう。
なんと…
壁側にも小さな収納スペースがあるんですね。笑
車載工具や、小物入れとしては最高のサイズ感です。
細かな気配りがありがたい
先ほどからシートの話ばかりですみません。もう一つだけ褒めさせてください。
この新型フォルツァのシート、フリーストップなんですね。
簡単にいうと、開け閉めする際に好きなところで開け具合を止められるんです。
最大限開けるとここまで開きますが、
途中で止めることもできるんですね。
なにせ長いシートなので、こうしてコントロールできるのは良いことです。
手元の収納も充実
シート下だけでなく、ハンドル付近のユーティリティも充実しています。
ハンドル左側にグローブボックスがあるのですが、文字通りグローブだけでなく500mlのペットボトルが収納可能です。
アクセサリーソケットと、ETCのユニットもこの中に組み込まれています。
ハンドル付近にシガソケを置きたい時は、ここからケーブルを引っ張るのもありかもしれません。
こういった商品でいったんボックス内のソケットを分岐させ、片方はボックス内で充電、片方はハンドルまで繋いでナビ用とするのが便利ですね。
BUFFALO USBカーチャージャー 2.4A急速2ポート
以上、今回は新型フォルツァの位置付けと、収納面についてのインプレッションをお届けしました!
肝心の走りは、次回のレビュー記事でお届けします。
では!